05品質・トラブル更新 2026-09-02読了 約7

OEMで不良品が届いたらどうなる?返品・作り直し・責任を解説

不良品なら必ず全額返金される、ということはありません。何をどこまで請求できるかは、契約・仕様書・承認サンプル・検査基準・不良率で決まります。

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目次8
  1. 01「不良品なら全額返金」とは限らない
  2. 026つの解決パターン
  3. 03責任はどう決まるか
  4. 04法律上の位置づけ
  5. 05届いた直後の48時間でやること
  6. 06工場が不良と認めない場合
  7. 07発注前に決めておけば防げること
  8. Q&Aよくある質問

01「不良品なら全額返金」とは限らない

OEMで不良品が届いた場合、実務上は再製作・不良数量分の返金・値引き(減額)・交換・返品・次回発注分での相殺のいずれかで解決します。何をどこまで請求できるかは、契約内容、仕様書、承認サンプル、検査基準、不良率、責任の所在によって変わります。

026つの解決パターン

対応向いている状況確認すること
再製作(作り直し)販売できない不良。納期に余裕がある再製作分の納期と送料の負担
不良数量分の返金使える分だけ販売する場合単価計算と返金の時期
値引き(減額)軽微で販売に影響しない次回発注時の条件改善もあわせて
交換一部の部材・付属品の不具合交換品の輸送日数
返品全量が使えない場合返送費用の負担、返送先
次回発注分で相殺取引を継続する場合相殺の金額と期限を書面で

どれを選ぶかは、販売機会を守れるかで判断します。作り直しに2か月かかるなら、減額して一部を販売するほうが損失が小さいこともあります。数%の軽微な外観不良なら減額、数十%なら全数の作り直し、法令に抵触する不良は販売自体ができないため全数対応、というのが実務上の目安です。

03責任はどう決まるか

原因責任の目安根拠になるもの
仕様書と違う(寸法・材料)工場側仕様書、承認済みサンプル
承認サンプルと違う工場側承認記録と写真
仕様書に記載がない項目協議やりとりの記録
発注側の指示ミス・支給材の不具合発注側指示の履歴、支給材の受領記録
輸送中の破損運送・保険梱包写真、外装の状態、運送記録

責任の切り分けは「何を約束していたか」を示せるかどうかで決まります。仕様書と承認サンプルがない取引では、工場側の主張と発注側の記憶が並ぶだけになります。

04法律上の位置づけ

納品物が契約の内容に適合していない場合、買主は一般に追完請求(修補・代替物・不足分の引渡し)、代金減額請求、要件を満たせば損害賠償請求や契約の解除ができます(民法の契約不適合責任)。

自社ブランドを付けて販売する場合、製品の欠陥で消費者に被害が生じたとき、発注側も表示上の製造業者として製造物責任を問われることがあります。工場との責任分担を契約で決めておく必要があります。

05届いた直後の48時間でやること

  1. 1

    写真と動画を撮る

    外装、個包装、不良箇所の接写。同じ角度で良品も撮る。

  2. 2

    発生率を出す

    確認数と不良数を数える。全数か抜取りかも記録する。

  3. 3

    指示との差分を書く

    仕様書のどの項目と違うのか、項目単位で示す。

  4. 4

    期限内に通知する

    事実と希望する対応を明記して連絡する。金額の話は原因の切り分け後に。

06工場が不良と認めない場合

直接取引では、許容範囲内だと主張される、仕様書の記載が曖昧でどちらの解釈も成り立つ、作り直ししか認めない、返送料で折り合わない、といった食い違いが起こります。

この段階で有効なのは、時系列に沿った記録の整理です。仕様書(版数つき)、承認サンプルの写真と承認日、検査基準、発注書、やりとりの履歴、開梱時の写真を並べると、どこで約束が破られたかが明確になります。それでも折り合わない場合は、弁護士への相談、商工会議所などの相談窓口、少額訴訟や調停といった手段が残ります。

07発注前に決めておけば防げること

  • 検査基準と限度見本(良品の定義)
  • 不良時の一次対応(再製作・返金・減額のどれを基本とするか)
  • 検査期間と通知期限(受領後◯日以内に連絡する)
  • 返送・再送の送料と、再製作にかかる費用の負担区分
  • 仕様書の版数管理と、変更の合意方法

この5項目が決まっていれば、不良が出ても交渉ではなく手続きとして処理できます。基準の作り方はOEMの検品とは?、書面化する範囲はOEM契約で確認することを参照してください。

FAQよくある質問

OEMで不良品が届いたら返金してもらえますか?

不良数量分の返金や減額に応じる工場は多くありますが、自動的に全額返金されるわけではありません。契約内容、仕様書、検査基準、責任の所在によって、再製作・減額・返品などの対応に分かれます。

返品送料は誰が負担しますか?

工場側の原因であれば工場負担が原則です。ただし国際輸送では返送費が高額になるため、廃棄や現地処理を含めて合意するケースもあります。

工場が対応してくれない場合はどうすればいいですか?

仕様書、承認サンプル、検査基準、やりとりの記録を時系列で整理します。それでも進まない場合は、弁護士や公的な相談窓口、調停・少額訴訟などの手段があります。

不良品でも販売していいですか?

軽微な外観不良は訳あり品として販売する選択もありますが、安全規制や表示義務に抵触する場合は販売できません。まず法令適合を確認します。