01検品は発注時に基準を決める仕事
検品は納品後の作業というより、発注時に「良品の定義」を決めておく仕事です。基準がなければ、届いた物が良品か不良かを判定できません。判定できなければ、再製作も減額も交渉になります。
023段階の検査
| 段階 | 実施者 | 目的 |
|---|---|---|
| 工場の自主検査 | 工場 | 工程内・出荷前の社内チェック |
| 第三者検査 | 検査会社 | 出荷前に客観的な合否判定を得る |
| 受入検査 | 発注側 | 届いた物が基準どおりか確認する |
海外や初回取引では、出荷前の第三者検査を条件にし、合格後に残金を支払う形が安全側の設計です。第三者検査は1回の出荷前検査で数万円〜が目安です。
03全数検品と抜取り検査
- 全数検品:単価が高い、不良の影響が大きい、数量が少ない場合に採用
- 抜取り検査:数量が多い場合に採用。抜取り数と許容不良率を事前に決める
- 抜取りでは統計的な基準(AQL)を使い、水準を数値で合意する
04検査基準書に書く項目
- 外観:汚れ、傷、色ムラ、糸端。許容する大きさと箇所
- 寸法:測定箇所と許容差(仕様書と一致させる)
- 機能:開閉、耐荷重、洗濯後の変化など用途に応じた確認
- 表示・梱包:タグ、ロゴ位置、品質表示、個包装と外装ラベル
- 数量:入り数と総数の検数方法
寸法や材料の書き方はOEM仕様書の作り方と揃えます。
05限度見本を作る
限度見本は「ここまでは合格、ここからは不良」を実物で示したものです。写真だけでは判断が分かれる項目(色ムラ、しわ、バリ)に効きます。工場と発注側で同じ現物を1点ずつ持ち、写真と日付を記録します。
06受入検査の進め方
- 1
開梱時に写真を撮る
外装、梱包状態、ラベルを撮影しておく。
- 2
検数する
総数とサイズ・色別の内訳を数える。過不足はその場で記録。
- 3
抜取りで確認する
決めた抜取り数で外観・寸法・機能を確認する。
- 4
不良を記録する
現象、発生数、発生率、写真を1件ずつ残す。
- 5
直ちに通知する
事業者間の売買では、不適合の通知が遅れると請求できる内容が制限される。
07検品費用の負担
工場の自主検査は単価に含まれるのが一般的です。第三者検査は発注側の負担になることが多く、費用と実施タイミングを事前に決めます。不良が出て全数検品に切り替える場合の費用負担も、発注時に決めておくと後で揉めません。
不良が見つかったときの動き方と通知期限の扱いはOEMで不良品が届いたらどうなる?で解説しています。
FAQよくある質問
検品費用は誰が負担しますか?
工場の自主検査は単価に含まれるのが一般的です。第三者検査は発注側負担が多く、費用と実施タイミングを事前に決めます。
許容不良率はどのくらいが普通ですか?
品目と用途によりますが、外観の軽微な欠陥で数%前後を許容する設定が一般的です。重要な機能不良は0件が前提になります。
自分で検品に行くべきですか?
初回や数量が大きい場合は有効です。難しい場合は第三者検査や写真・動画での記録で代替します。
検品はいつまでに終えるべきですか?
受領後できるだけ早く行います。事業者間の取引では通知の遅れが不利に働くため、受入検査の期限を社内で決めておきます。