01違いは「設計を誰が持つか」
OEM(Original Equipment Manufacturing)は発注側の仕様で作らせる方式、ODM(Original Design Manufacturing)は製造側が設計まで担う方式です。呼び方の違いというより、設計の所有者と責任の置き場所が違います。
| OEM | ODM | |
|---|---|---|
| 設計・仕様 | 発注側が作る | 製造側が持つものを採用 |
| 独自性 | 高い(自社仕様) | 低い(他社と似た製品になりうる) |
| 初期費用 | 型・パターン・仕様書の作成が必要 | 抑えられる |
| 立ち上げ速度 | 遅い(設計から) | 速い(既存モデルを流用) |
| 品質責任 | 仕様どおりかで判断 | 製造側の設計品質に依存 |
02選び分けの基準
| 向いている場面 | |
|---|---|
| OEM | シルエットや構造そのものが商品の価値になる/既製品では満たせない寸法や素材の要求がある/同じ仕様で作り続け、型を資産にしたい |
| ODM | 販売チャネルは持つが開発の時間と予算が限られる/まず品揃えを増やし、売れた型だけをOEM化したい/技術要件が高く既存設計を使うほうが安全 |
1つのブランドでも、主力型はOEM、周辺アイテムはODM、という組み合わせが一般的です。すべてを自社設計にする必要はありません。
03ODMで必ず確認すること
ODMは他社にも同じ設計が供給されうる前提です。独占の範囲を決めておきます。
- 独占供給の有無(期間・地域・チャネル)
- 同一設計での他社供給の制限
- 外観の変更範囲(色、タグ、パッケージだけか)
- 設計の権利帰属と、改良した部分の扱い
ODMでも、自社ブランドを付けて販売すれば表示上の製造者として責任を問われる場合があります。責任分担の決め方はOEM契約で確認すること。
04混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| EMS | 電子機器を中心に、製造受託と部材調達を請け負う |
| ホワイトラベル | 既存製品にブランド表示だけを載せて販売 |
| ファブレス | 自社工場を持たず、製造をすべて外部に委託する事業形態 |
| PB(プライベートブランド) | 小売業者が自社ブランドとして販売する商品 |
依頼の進め方はOEMの依頼方法、仕様の作り方はOEM仕様書の作り方が対応します。
FAQよくある質問
OEMとODMはどちらが安いですか?
初期費用はODMが安く、量が増えるとOEMのほうが単価と差別化の両面で有利になりやすいです。
ODMでもオリジナル商品と言えますか?
ブランドとしては自社商品ですが、設計は製造側のものです。同一設計の他社供給が制限されているか確認してください。
途中でODMからOEMに移行できますか?
可能です。売れた型の仕様を自社で持ち直し、パターンや型を作り直す形が一般的です。
OEMは「相手先ブランド製造」ですか?
はい。受託側が発注側のブランドで製造する形態を指します。文脈により委託側・受託側のどちらを指すこともあるため、会話では主語を確認します。